今回はストーリーが付加価値になるっていう
お話をしたいと思います。
ハーゲンダッツのお高いイベント
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六本木ヒルズのイベントスペースの前を通ったら
ハーゲンダッツが抹茶にまつわる料理を出すという
企画をやっていました。
中が見えなくて、興味をそそるし、
どんなどんな感じかすごく気になったので、
入ってみることにしました。
料金は一人2800円。
イベントにしては普通に高いよって思ったのですが、
それだけ自信があるということでしょう。
中はフレンチとかイタリアンを食べに来たのかと
思うくらい、ちゃんとした感じになっていました。
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コース感のあるテーブル
料理のメニューは
「グリーンティーとライムのカクテル」
「フォアグラのクリスピーサンド」
「3種の濃さの抹茶ティラミス」
「暗闇に覆われた抹茶ジュレ」
「抹茶入り緑茶」
「至福のハーゲンダッツ グリーンティー」
とのこと。
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メニュー表
これらの料理については、
南青山にあるL’ASというお店のオーナーシェフである
兼子大輔さんという方が監修しているそうです。
食べた感想としては、
すごくすごく美味しかったです。
これで2800円は安いと思ったし、
良い意味で期待を裏切ってくれました。
体験的な”付加価値”
すごいなぁと思ったのは、味だけでなく、
演出というか、料理の中にストーリーを
組み込んでいる点でした。
例えば「3種の濃さの抹茶ティラミス」は
スプーンの上に3段階の濃さの抹茶ティラミスが
乗っている料理です。
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手前から奥に食べ進めます
メニューの説明には味が薄い方から濃い方に向かって
食べるのがオススメと書いてあって、その表現の仕方が
「抹茶の世界に飛び込んでいくような・・・」
と書いてあったんですね。
薄味の方はまだまだ抹茶の世界の入り口付近で、
濃い味になっていくほど、ディープな抹茶の世界に
入っていくような感覚です。
それを意識して食べると、
確かに薄味の方から濃い味に進んで行くにつれて、
抹茶の世界にどんどん引き込まれていく感じがして
ただ単に食べ比べをしているよりも、
全然違う感覚を楽しめました。
ただ単に食べ比べしてくださいねーって
料理を提供することもできたはずなんです。
でも、それだと「私はこれが好き!」みたいな
結論に意識が言ってしまいがち。
もちろんそれはそれで楽しいのですが、食べ進めるにつれて、
特別な世界に入っていくという物語的な体験は、
これまた特別な感覚を得ることができます。
“暗闇から日の目を見る”というストーリー
「暗闇に覆われた抹茶ジュレ」では
分かりやすいストーリーが組み込まれていました。
ハーゲンダッツグリーンティーに使われている茶葉は
鮮やかな色と旨みを出すために「暗闇」の中で育つらしいのですが
それを表現する演出が入っていました。
最初は蓋みたいなもので覆われているのですが
この蓋に着火して、燃え尽きると
ジュレが姿を現しまします。
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暗闇の中で日の目を待つ感じ
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燃え上がりエネルギーが開放される感じ
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日の目を見た抹茶たち
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おいしそう!
暗闇の中で日の目を見るのをじっと待ち、
大きな勢いとともに、世に送り出される様子を
見事にまでに表現しています。
ただ単に「どうぞ、抹茶ジュレです」と出されるのとは
受ける印象も味も全く異なりますよね。
差別化を生み出す付加価値
こういった演出やストーリーは
料理にたくさんの付加価値をつけてくれます。
もちろん、ただ単に分かりやすい演出を
しようということではありません。
料理を通じて伝わってくる背景とか
思いとか、ストーリーがあって、
初めて大きな付加価値を生み出します。
これって、どんなビジネスにも
応用することができる話です。
例えば“食べものつき情報誌”というコンセプトの
「食べる通信」っていうのがあるんですけど、
食べ物についての情報誌に、毎回何かしらの食材が
付いてきます。
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食べる通信
その情報誌の中に、付いてきた食べ物が
どんな人に、どんな想いで、どんな背景で作られたかを
徹底的に取材して書いてあります。
これって単に食べ物を食べているんじゃなくて、
食べ物と一緒にいろんな想いとか情報を吸収する体験が
ウリなわけです。
同じ生産者が作ったものでも、
何も知らずにスーパーで買って食べるのか、
情報誌を見て想いや背景を知った上で食べるのか。
感じる味には大きな差が生まれます。
こういったことが自分のビジネスや仕事でも
何かできないかなって考えてみると
他の競合と比較されなくなるし、
差別化することができます。
しかも、想いとか物語を付加すること自体は
お金がかかるわけではないので、導入もしやすいです。
何かできないかな〜って
ぜひ考えてみてくださいね。
他の料理の写真
![](https://rakusuru.com/wp-content/uploads/2019/04/IMG_2896.jpg)
「グリーンティーとライムのカクテル」
![](https://rakusuru.com/wp-content/uploads/2019/04/IMG_2897.jpg)
「フォアグラのクリスピーサンド」
![](https://rakusuru.com/wp-content/uploads/2019/04/IMG_2898.jpg)
フォアグラを抹茶でコーティングしてクリスピーでサンド
![](https://rakusuru.com/wp-content/uploads/2019/04/IMG_2909.jpg)
「抹茶入り緑茶」
![](https://rakusuru.com/wp-content/uploads/2019/04/IMG_2917.jpg)
「至福のハーゲンダッツ グリーンティー」
リンク
L’ASについて(ヒトサラ)こちら
食べる通信についてこちら